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中小企業のAI導入相談はどこに?依頼先6種比較

著者: GenbaCompass編集部12DX推進
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「AIを入れたい。ただ、誰に聞けばいいのか分からない」

中小企業のAI導入で最初につまずくのは、たいていここである。取引のあるITベンダーに聞けばいいのか、コンサルに頼むべきか、そもそも有料なのか無料なのか。判断材料がないまま時間だけが過ぎる。

相談先は大きく6種類ある。それぞれ得意分野と費用感が違う。順に整理する。

相談先を決めかねている方へ — GenbaCompassではAI導入の無料相談(30分・オンライン)を行っている。売り込みはしない。そもそもAIでやるべきかの判断から一緒に整理する。


AI導入の相談先とは。6つの選択肢を整理する

AI導入の相談先とは、自社にAIを導入する際の判断や実装を支援する外部の窓口を指す。無料の公的機関から、数百万円規模のコンサルティングまで幅がある。

前提として、中小企業のAI導入がどの程度進んでいるかを押さえておきたい。中小企業基盤整備機構の実態調査(2026年3月)によると、中小企業のAI導入率は20.4%。導入済み企業の82.6%が生成AIを利用している。株式会社Leachの調査では導入率12%とされ、大企業の42〜48%と比べて大きな差がある。

止まっている理由も明確だ。同調査では「具体的な活用場面が不明」が35.6%、「導入を推進する人材がいない」が32.0%。「社内にAI人材がいない」を挙げた企業は48%に上る。

つまり、多くの会社は自社だけでは決められない状態にある。外部に相談すること自体は、遠回りではない。

相談先 費用感 向いている段階
①ITベンダー・SIer 有料(規模による) 実装が決まっている
②AIコンサルティング会社 有料(数十万〜) 全社戦略を立てたい
③よろず支援拠点・商工会議所 無料 何から始めるか不明
④ITコーディネータ・中小企業診断士 無料〜有料 補助金を使いたい
⑤AIツールのベンダー 無料が多い 使う業務が決まっている
⑥同業他社・業界団体 無料 実例を知りたい

①ITベンダー・SIer|実装が決まっているなら最短

普段からシステムを任せているベンダーがあるなら、最初の相談先になりうる。自社のシステム構成を把握しているため、既存システムとの接続を含めた話ができるのが強みだ。

ただし注意点がある。「何を作るか」が決まっていない段階で相談すると、要件定義から有償になることが多い。また、AIに強いベンダーとそうでないベンダーの差が大きい。従来型のシステム開発が主力の会社に生成AIの相談をしても、期待した答えが返ってこない場合がある。

向いているのは、既存の基幹システムとつなぎたい、社内データを使いたいなど、実装内容がある程度固まっているケースだ。

②AIコンサルティング会社|全社戦略を立てたいとき

AI活用の戦略立案から人材育成まで、包括的に支援する会社である。全社的なロードマップを引きたい場合には有効だ。

一方で、中小企業にとっては費用が課題になりやすい。数十万円から数百万円規模の契約が前提になることが多く、投資判断が難しい。

また、戦略資料は立派でも実装が伴わないケースもある。契約前に「最終的な成果物は何か」「実装まで含むのか」を確認しておきたい。

③よろず支援拠点・商工会議所|無料で相談したいなら最初にここ

中小企業庁が全国に設置している「よろず支援拠点」は、中小企業・小規模事業者向けの無料経営相談窓口である。各都道府県に設置され、何度でも無料で相談できる。商工会議所や商工会でも、IT・デジタル化の相談を受け付けている。

無料で、営業がないのが最大の利点だ。何から始めるか分からない段階で、方向性を整理する相手としては使いやすい。

ただし、コーディネーターによって専門分野が異なる。AIや生成AIに詳しい担当者に当たるとは限らない点は理解しておきたい。予約時に「生成AIの活用について相談したい」と明示しておくと、担当者を調整してもらえることがある。

④ITコーディネータ・中小企業診断士|補助金を使いたいとき

IT導入補助金やものづくり補助金など、公的支援制度を使ってAI・ITツールを導入したい場合、申請支援に慣れた専門家が相談先になる。

補助金は要件や公募時期が毎年変わる。制度の最新情報を追っている専門家に相談したほうが確実だ。ただし申請支援には手数料が発生することが多いため、条件を事前に確認しておきたい。

なお補助金は「使えるツールが登録制」になっている場合がある。使いたいツールが対象外だと補助を受けられないため、ツール選定と補助金申請は並行して進めるのが実務的だ。


相談先を選ぶ前に、論点を整理しておきたい方へ

「そもそもAIでやるべきか」「どの業務から手を付けるか」が固まっていないと、どの相談先に行っても話が進まない。GenbaCompassでは30分のオンライン相談で、この整理だけを行っている。製品の売り込みはしない。

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⑤AIツールのベンダー|使う業務が決まっているなら早い

導入したい業務が決まっているなら、その業務専用のAIツールを提供している会社に直接相談するのが最短である。多くのベンダーが無料相談やデモを用意している。

利点は、その業務の事例を数多く持っていることだ。「同じ業種で、どう使われているか」を具体的に聞ける。

注意点は当然ながら、自社製品を勧められることである。ただし、これは必ずしも悪いことではない。「うちの製品では解決できない」と正直に言うベンダーかどうかが見分けるポイントになる。

⑥同業他社・業界団体|実例を知りたいとき

同じ業種で先に導入した会社の話は、どんな資料よりも参考になる。業界団体の勉強会や、取引先との情報交換の場で聞ける場合がある。

失敗談を聞けるのが最大の価値だ。ベンダーの事例紹介は成功例しか出てこないが、同業者は「入れたけど使われなかった」という話をしてくれる。

ただし体系的な支援は期待できない。あくまで判断材料を集める場と考えたい。

相談先の選び方|自社の段階で決める

どこに相談すべきかは、自社がどの段階にいるかで決まる。

段階1:AIで何ができるのか分からない → よろず支援拠点、AIツールベンダーの無料相談。この段階で有料コンサルに行くと費用対効果が悪い。

段階2:やりたい業務は決まったが、方法が分からない → その業務に特化したAIツールのベンダー。同業他社の実例も有効。

段階3:既存システムと連携させたい → ITベンダー・SIer。要件がある程度固まってから。

段階4:全社的に展開したい → AIコンサルティング会社、または実績のあるSIer。

共通:補助金を使いたい → ITコーディネータ・中小企業診断士に並行して相談。

多くの中小企業は段階1か2にいる。この段階では、無料の相談を複数使って情報を集めるのが合理的だ。いきなり有料契約に進む必要はない。

相談前に準備しておくこと

相談の質は、準備で決まる。次の3点をメモしておくだけで、話が具体的になる。

  1. 困っていることを1つ、具体的に — 「DXしたい」ではなく「月次報告書の作成に毎回3時間かかる」
  2. 今どうやっているか — 使っているツール、担当者数、頻度
  3. どうなったら成功か — 時間短縮なのか、品質の安定なのか、属人化の解消なのか

特に3番目が重要である。目的が曖昧なまま相談すると、相手も一般論しか返せない。

逆に、資料の準備は不要だ。整った資料を作る時間があるなら、その分早く相談したほうがいい。

よくある質問

Q: AI導入の相談は無料でできますか。

A: できる。中小企業庁が全国に設置するよろず支援拠点は無料で何度でも相談可能である。商工会議所や、AIツールベンダーの無料相談も利用できる。有料のコンサルティングが必要になるのは、全社戦略の立案や本格的な実装フェーズに入ってからで問題ない。

Q: 相談したら契約を迫られませんか。

A: 公的機関(よろず支援拠点、商工会議所)は営業目的ではないため、その心配はない。ベンダーの無料相談については、事前に「今は情報収集の段階」と伝えておくとよい。相談後の営業対応方針を明示している事業者を選ぶのも一つの方法である。

Q: 相談前に何を準備すればいいですか。

A: 困っていることを1つ具体的に書き出すだけでよい。「月次報告書に毎回3時間かかる」といった粒度が望ましい。現状の作業手順と、どうなったら成功かを合わせて整理しておくと、初回の相談で具体的な話まで進められる。資料の作り込みは不要である。

Q: 補助金を使ってAIを導入できますか。

A: IT導入補助金などの制度を利用できる場合がある。ただし対象となるツールが登録制になっていること、公募時期や要件が毎年変わることに注意が必要だ。最新の要件は所管の窓口またはITコーディネータ等の専門家に確認してほしい。

本記事は一般的な参考情報であり、法的・税務的・専門的な助言を提供するものではありません。補助金の要件や申請手続、法令の解釈・適用については、中小企業診断士・税理士等の専門家、または所轄の行政機関にご確認ください。記載内容は執筆時点の情報に基づきます。

まとめ

AI導入の相談先は6種類ある。自社の段階に合わせて選ぶことが要点である。

  • 中小企業のAI導入率は20.4%、障壁は「活用場面が不明」35.6%と「推進人材がいない」32.0%
  • 何から始めるか不明な段階では、よろず支援拠点など無料の窓口から使う
  • 業務が決まっているなら、その業務専用ツールのベンダーが最短
  • 既存システム連携はITベンダー、全社戦略はコンサルと、段階で使い分ける
  • 相談前の準備は「困りごと1つ・現状・成功の定義」の3点で足りる

いきなり有料契約に進む必要はない。無料の相談を複数使い、論点を絞ってから次に進むほうが結果的に早い。

現場改善に役立つ関連アプリ

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アプリ名 概要 こんな課題に
AnzenAI 安全書類・KY・リスクアセスメントをAIで作成 安全書類の作成負担が重い
WhyTrace Plus なぜなぜ分析・FMEAをAIがガイド 原因分析が浅いと指摘される
安全ポスト+ ヒヤリハット報告をQRコードで30秒 報告が集まらない
SysDock レガシーシステムの棚卸しと可視化 既存システムが把握できていない

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出典

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國分 良太

著者

國分 良太

制御設計エンジニア → AI・IoT・DX推進|AIコンサルタント|東京の製造業メーカー開発部門

製造業の現場で設備設計・改善プロジェクト・品質向上施策に従事。なぜなぜ分析(RCA)やリスクアセスメントの実務経験をもとに、現場DXを支援するアプリケーションの開発と情報発信に取り組んでいます。AIコンサルタントとして、企業のAI・生成AI活用や現場DX導入の支援も行っています。

※ 本サイトは所属企業とは関係のない個人活動です。記載の見解は筆者個人のものです。

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