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【サプライヤー品質管理】協力会社との情報共有で不適合を70%削減:WhyTraceの外部連携機能

著者: WhyTrace Connect編集部品質管理
#サプライヤー管理#外部連携#受入検査#品質保証#WhyTrace#不適合削減#サプライチェーン#協力会社

サプライヤー起因の不適合が減らない3つの構造問題

製造業の不適合原因を分析すると、45%がサプライヤー(協力会社)起因というデータがあります。しかし、多くの企業で「受入検査で弾く」という対症療法に終始しています。

サプライヤー品質問題の実態(製造業調査 2024年)

  • サプライヤー起因の不適合:全体の45%
  • 受入不良の発見率:平均62%(38%は後工程で発見)
  • サプライヤーへのフィードバック完了率:28%(情報共有が不十分)
  • 同一サプライヤーでの再発率:53%(半数以上が再発)

構造問題1: 情報共有の遅延と不完全性

不適合を発見してから、サプライヤーに詳細情報が届くまで平均5.3日かかります。その間に同じ不良品が次ロットでも製造されています。

情報共有が遅れる理由:

  • 紙ベースの報告書作成:不適合報告書を作成するのに1-2日
  • メール・FAXでのやり取り:相手の確認まで2-3日
  • 写真や図面の共有困難:添付ファイルの容量制限、解像度低下
  • 言語の壁:海外サプライヤーとの翻訳タイムラグ

構造問題2: 根本原因の追跡困難

自社で発見した不適合の根本原因がサプライヤーのどの工程にあるのかを特定できず、表面的な対策に終わります。

典型的な失敗パターン:

  • 「材料不良」で返品 → サプライヤーは「検査基準内」と主張 → 対立
  • 「寸法不良」を指摘 → サプライヤーの測定方法が異なり議論が平行線
  • 「外観不良」を報告 → 主観的基準の相違で認識がずれる

構造問題3: 継続的改善の仕組み不在

一度フィードバックしても、次回ロット以降の改善が継続されず、同じ不適合が繰り返されます。

継続改善が定着しない理由:

  • サプライヤー側での情報共有不足(担当者が変わると忘れられる)
  • 改善効果の検証がされない(「対策しました」で終わる)
  • 双方向のコミュニケーション不足(一方的な指摘で終わる)

WhyTraceのサプライヤー連携機能:4つの革新

革新1: リアルタイム不適合共有(発見から5分以内)

不適合を発見した瞬間、サプライヤーのWhyTraceアカウントに自動通知。写真・寸法データ・発見場所を即座に共有します。

共有される情報:

項目 内容 サプライヤーでの活用
不適合写真 高解像度画像(複数アングル) 現物確認なしで状況把握
寸法データ 測定値と基準値の比較表 自社測定値との照合
発見工程 どの工程で発見されたか 影響範囲の特定
ロット情報 製造日、ロット番号、数量 同一ロットの追跡・停止
緊急度 高/中/低の3段階 優先対応の判断

従来方式との比較:

項目 従来(紙・メール) WhyTrace連携 改善効果
情報到達時間 5.3日 5分 99%短縮
写真共有 FAXで不鮮明 高解像度で即時 視認性100倍
データの正確性 手入力ミス発生 自動連携で正確 エラー率95%削減
対応開始までの時間 平均7.2日 平均0.5日 93%短縮

革新2: 双方向5Why分析による根本原因の共同特定

自社とサプライヤーが同じWhyTrace画面で5Why分析を共同実施。お互いの工程情報を見ながら、真の根本原因を特定します。

双方向5Why分析の流れ:

  1. 発注側(自社)が初回5Why実施

    • 「なぜ寸法不良が発生したか?」 → 「材料の硬度が基準外だった」
  2. サプライヤーに通知が届く

    • 「材料の硬度が基準外」という仮説をサプライヤーが検証
  3. サプライヤーが自社工程で5Why実施

    • 「なぜ材料硬度が基準外だったか?」 → 「熱処理温度が5℃低かった」
    • 「なぜ温度が低かったか?」 → 「温度センサーの校正が半年遅延」
  4. 根本原因が双方で共有される

    • 自社: 「受入検査で硬度測定を追加」
    • サプライヤー: 「温度センサー校正の定期管理を徹底」

双方向分析のメリット:

  • 責任の押し付け合いを回避:客観的データで原因を特定
  • 双方の改善点が明確:それぞれの改善アクションを設定
  • 知見の共有:サプライヤーの工程ノウハウも学べる

革新3: 改善進捗の可視化と自動フォロー

サプライヤーが実施した対策の進捗状況を自動追跡。対策完了まで自動でリマインド通知が送られます。

進捗管理の4ステップ:

ステップ1: 対策計画の登録
└─ サプライヤーが「いつ・何を・どう対策するか」を登録
└─ 期限を設定(例: 2週間以内)

ステップ2: 実施状況の更新
└─ 対策実施時に「完了」ボタンをクリック
└─ 対策後の写真や測定データをアップロード

ステップ3: 効果の検証
└─ 次回納品ロットで不適合が発生しないか自動チェック
└─ 3ヶ月間の再発状況をモニタリング

ステップ4: 完了確認と評価
└─ 再発ゼロを確認後、「対策完了」として記録
└─ サプライヤー評価スコアに反映

自動フォローアップ機能:

  • 期限3日前: リマインド通知
  • 期限当日: 未完了の場合、購買担当者にエスカレーション通知
  • 期限超過: 自動的にサプライヤー評価スコアに反映

革新4: サプライヤー品質スコアの自動算出

過去の不適合データから、**サプライヤーごとの品質スコア(0-100点)**を自動算出。発注先選定や改善指導の優先順位付けに活用します。

スコア算出の5要素:

評価項目 重み 算出方法
不適合発生率 35% (不適合件数 / 納品総数)× 100
再発率 25% (再発件数 / 不適合件数)× 100
対応スピード 20% (対策完了までの平均日数)で評価
対策の実効性 15% 対策後3ヶ月の再発状況で評価
コミュニケーション 5% 5Why分析への協力度、情報開示度

スコアランク別の運用:

ランク スコア 発注方針 改善支援
Sランク 90-100点 優先発注先、長期契約 表彰・好事例の共有
Aランク 75-89点 継続発注、現状維持 定期品質会議
Bランク 60-74点 発注継続も要改善 改善計画の策定支援
Cランク 45-59点 発注量削減、警告 集中改善指導(月1回訪問)
Dランク 0-44点 発注停止検討 改善命令、取引見直し

導入事例:製造会社D社の受入不良70%削減実績

製造会社D社(従業員150名、電子部品組立)の導入効果(9ヶ月)

サプライヤー構成:

  • 国内サプライヤー: 28社
  • 海外サプライヤー: 12社(中国8社、ベトナム4社)
  • WhyTrace連携サプライヤー: 35社(87.5%が参加)

導入効果:

指標 導入前 導入後(9ヶ月) 改善率
受入不良率 2.8% 0.84% 70%削減
サプライヤー起因の不適合 月平均18件 月平均5.4件 70%削減
不適合のフィードバック時間 平均5.3日 平均0.3日(7.2時間) 94%短縮
サプライヤーの対策完了率 42% 89% 2.1倍
不適合対応コスト 月額320万円 月額96万円 70%削減

D社購買部長のコメント

「導入前は『サプライヤーに何度言っても改善しない』というストレスがありました。WhyTrace導入後、リアルタイム共有で相手も『言い訳できない』状況になり、対応スピードが劇的に向上しました。

特に効果的だったのは双方向5Why分析で、『材料不良』と指摘していた問題が、実は当社の保管方法にも原因があったことが判明し、双方で改善できました。サプライヤーとの関係も『対立』から『協力』に変わりました。」

WhyTraceサプライヤー連携の始め方(4ステップ)

ステップ1: サプライヤーへの参加依頼(10分/社)

WhyTraceから招待メールを一括送信。サプライヤーは無料アカウントで参加できます。

招待メールの内容(テンプレート):

件名: 【品質情報共有システム】WhyTrace参加のお願い

貴社との品質向上を目的に、リアルタイム情報共有システム「WhyTrace」を
導入いたしました。不適合情報の即時共有により、双方の改善スピード向上を
目指しております。

■ サプライヤー様のメリット
- 不適合情報を即時受信(平均5分以内)
- 高解像度写真で現物確認が不要
- 対策進捗の自動管理でフォローアップ不要
- 費用: 無料(当社が費用負担)

■ 参加方法
以下のURLから30秒で登録完了します。
https://genbacompass.com/products/whytracesupplier-invite/[招待コード]

ステップ2: サプライヤー情報の登録(5分/社)

各サプライヤーの基本情報、取引品目、連絡先を登録。

登録項目:

  • サプライヤー名、担当者名、メールアドレス
  • 主要取引品目(自動でタグ付け)
  • 緊急連絡先(不適合発生時の即時連絡用)

ステップ3: 初回不適合の共有(即日)

不適合発生時、従来通りに記録するだけで自動的にサプライヤーに共有。

操作手順:

  1. 不適合を登録(スマホから3分)
  2. 「サプライヤー起因」を選択
  3. 該当サプライヤーを選択
  4. 自動で通知が送信される

ステップ4: 双方向5Why分析の実施(20分)

サプライヤーと共同で5Why分析を実施し、根本原因を特定。

推奨運用:

  • 初回は電話会議で画面を共有しながら実施
  • 2回目以降はオンラインのみで完結
  • 月1回の品質会議でWhyTrace画面を共有しながら振り返り

よくある質問(FAQ)

Q1: サプライヤーが参加してくれない場合は?

A: WhyTrace参加はサプライヤー側の費用負担ゼロです。参加メリット(情報の即時受信、対応時間の短縮)を説明し、まずは主要3社から始めることを推奨します。

Q2: 海外サプライヤーとの言語問題はどうなりますか?

A: WhyTraceは自動翻訳機能を搭載しており、日本語で入力した内容を英語・中国語・ベトナム語に自動翻訳できます。

Q3: 機密情報の漏洩リスクはありませんか?

A: サプライヤーは自社に関連する不適合情報のみを閲覧できます。他社の情報や自社の内部データは一切見えません。

Q4: 既存の購買管理システムと連携できますか?

A: はい、API連携で主要な購買管理システム(SAP、Oracleなど)とデータ同期可能です。

Q5: サプライヤーがWhyTraceを使わなくなった場合は?

A: 3ヶ月間未使用のサプライヤーには自動でリマインド通知が送られます。それでも使用されない場合は、購買担当者にアラートが通知されます。

まとめ:サプライチェーン全体で品質を作り込む時代へ

WhyTraceサプライヤー連携の3つの価値

  1. 即時性:不適合情報を5分以内に共有し、対応スピード94%向上
  2. 協働性:双方向5Why分析で責任追及から共同改善へ転換
  3. 継続性:進捗管理と自動フォローで対策完了率89%を実現

従来の「不良品を返品して終わり」という対症療法から、「サプライヤーと共に根本原因を解決する」予防型品質管理へ。

月額980円で、サプライチェーン全体の品質向上を実現しましょう。


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